MISSION
MASH-ROOMの災害支援
誰よりも早く、支援が届きにくい最前線へ
MASH-ROOMの災害支援は、自然災害の発生直後、公的な支援がすぐには届かない場所へいち早く駆けつけ、被災された方々が日常を取り戻すための「最初の⼒」となることを目指しています。
MASH-ROOMの災害支援 3つの特徴
1. 行政の手が届きにくい場所へ「初動支援」
災害発生から数週間は、人命救助が最優先される一方、生活再建に向けた具体的な支援は遅れがちです。特に、個人の住宅や私有地などは公的支援の対象になりにくく、多くの人々が途方に暮れてしまいます。私たちは、そうした支援の隙間にこそ、迅速なサポートが必要だと考えています。行政や大規模なボランティア組織が動き出す前の、最も困難な時期に現場へ入り、被災された方々の「困った」に直接向き合います。
2. 現場のニーズに寄り添う、柔軟な支援
私たちの活動は、マニュアルありきではありません。土砂に埋まったビニールハウスの泥をかき出すこと、倒壊した家屋から大切な家財や車を取り出すこと——。その時、その場所で、本当に必要とされていることを、被災された方の声を聞きながら判断し、実行します。スコップ一つでできることから、重機を使った大掛かりな作業まで、現地の状況に合わせて柔軟に対応します。
3. 専門性を持つ仲間との連携
MASH-ROOMは単独で活動しているわけではありません。「一般社団法人CON」などの災害支援のプロフェッショナルチームと緊密に連携しています。彼らと協力することで、一般のボランティアが立ち入れない危険なエリアでの活動や、重機の調達・運搬なども可能になります。
これまでの主な活動実績
2023年7月|福岡県久留米市 豪雨災害支援
記録的な大雨により、甚大な被害が出た久留米市田主丸町。発災から約1週間後、私たちは現地に入りました。
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土砂に埋まった果樹園の復旧作業: ビニールハウス内に流れ込んだ大量の泥を、ボランティアの方々と共に手作業で撤去しました。
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温泉施設の復旧支援: 公的支援が受けられず孤立していた温泉施設「美濃山荘」では、約1ヶ月半にわたり、週末ごとに復旧作業を行いました。

2025年1月|能登半島地震支援
一般ボランティアの立ち入りが制限される中、連携団体と共にプロのボランティアとして現地入り。人々の生活に不可欠なものを確保するための支援を行いました。
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倒壊家屋からの車両救出: 移動手段を失った方々のために、家屋の下敷きになった軽トラックなどを引き出す作業を実施。ある現場では、亡くなられた消防団員の夫が使っていた形見の軽トラックを、ご家族の元へ無事にお届けすることができました。
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重機の輸送: 復旧作業に不可欠なユンボやダンプカーを、現地まで運転して届けました。

ご支援の使い道
MASH-ROOMの商品には、災害支援活動費が含まれています。皆様からいただいた災害支援活動費は、自治体などを通さず、すべて最前線での活動のために直接活用させていただきます。
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活動に必要な道具の購入・整備: スコップやヘルメット、土のう袋など、安全な作業に不可欠な備品を揃え、ボランティアの方が「体一つ」で参加できる環境を整えます。
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重機の購入・維持費用: 将来的にはユンボなどの重機を自前で保有することを目指しています。これにより、レンタル手続きの手間を省き、より迅速な出動が可能になります。
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ボランティア保険の加入: 活動に参加してくださる方が安心して作業に取り組めるよう、ボランティア保険の加入費用に充てさせていただきます。
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遠隔地での支援活動にかかる交通費: 九州以外の地域で災害が発生した際、私たちが現地へ向かうための交通費や、支援物資の輸送費として活用します。
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連携団体への活動資金援助: 現地の状況に応じて、最前線で活動する他のプロフェッショナルチーム(「災害支援プロジェクト『CONNECT』by一般社団法人CON」や「幡ヶ谷再生大学」など)へ、活動資金として寄付します。
MASH-ROOMの拠点である九州で災害が起きた際には自分たちが現場へ、遠方で起きた際には現地の最前線で活動する仲間へ資金を託すなど、日本全国の被災地に対して最も効果的な形で支援を届けていきます。
MASH-ROOM立ち上げの背景
MASH-ROOMというブランドには、災害で失われた暮らしの一部をもう一度誰かの暮らしにつなぎ直したいという想いがあります。なぜMASH-ROOMを立ち上げたのか、MASH-ROOM代表であり、農家でもある野原健史の決意も掲載させていただきます。
はじめまして。MASH-ROOMの野原健史です。
熊本で農業を営みながら暮らしていると、日々、畑から教わることがあります。いつも通りの種まきのタイミングで芽が出なかったり、春なのに台風のような強風が吹いたりと、天候や土の状態、季節のめぐりにこれまでと違うズレを感じることが増えました。自然の中で生きていると、こうした小さな違和感が積み重なり、じわじわとした危機感につながっていきます。さらに、災害ボランティアとして被災地に足を運ぶなかで、こうした変化はますます現実味を帯びてきました。
日本各地で発生している自然災害の被災地には、「災害ゴミ」と呼ばれる大量の木材があります。しかし、それらは本来、誰かの暮らしに長く寄り添ってきた大切な時間や記憶の一部です。燃やされる前に、もう一度誰かの手に渡り、新たな役割を見つけられたら——そんな想いが、MASH-ROOMの出発点となりました。
仲間のクリエイターたちと協力して、廃材に新たな命を吹き込み、家具として再生する。家具づくりを通じて、いま起きている変化や、私たちがこれから向かうべき場所について、感じてもらえるきっかけになればと思っています。
ブランド名の「MASH-ROOM」には、さまざまなモノ、場所、人をつなぎ合わせ、人の営みを少しでも前に進めていきたいという願いを込めました。傷があったって、節があったって、それが生きてきた時間ごと受け入れて、新しいかたちにつないでいきたいのです。
これまでMASH-ROOMは、仲間のお店やショールームの家具を製作するなど、身近な場所で活動してきました。そしていま、ようやく全国の皆さんに家具を手に取っていただける準備が整いました。使う人の暮らしに静かに寄り添えるような家具を届けられたら嬉しいです。
最終的には、家具づくりを通して未来をより良い方向に変えていけるブランドへと育てていきたいと思っています。
この世界は一回きり。
何を選ぶか、どう生きるかで、世界は少しずつ変わっていきます。
もし、僕たちの表現に共感していただけることがあれば、それ以上の喜びはありません。
